おなかいっぱい、シアワセいっぱい

VOL.6「続・JUNE 鮎を巡る冒険」

常日頃、手みやげには気の利いたものを選びたいと思っている。この時季ならば、鮎菓子などをシャラリと持って行きたい。そして手渡す時、こう言うのだ。

「何がお口に合うかわかりませんでしたので、そういえば6月は鮎の季節だなと思いまして。蒸し暑いこの時節、鮎が泳ぐ清流の涼やかさを感じていただけたらと…」などと、若鮎のごとき凛とした清々しい笑みとともに。

鮎菓子


この菓子の中に入っている“求肥(ぎゅうひ)”は、蒸した白玉粉に砂糖と水飴を加えて練り固めた菓子で、福井県名物の羽二重餅も求肥菓子。昔は黒や赤の砂糖を用いたので、その色が牛の皮に似ていることから「牛皮」と書いたそう。モチモチの食感とライトな甘さが気に入っている。

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KITANOTOMOKO

Writer 北野智子

フードディレクター。唎酒師。
食べものとお酒を愛し、1日中食べ続けていたいほど食い意地が張っている。
日本の旬、歳時記、食の歴史・謂れなど食文化に興味が尽きない。
尊敬する人は、江戸時代の風俗・事物の書『守貞漫稿』の著者・喜多川守貞。
ほか愛するものはイタリアの食文化、食の本(蔵書は1000冊以上)、器やキッチンツールほか、雑貨&ステーショナリー(ともに食関連が特に)、旅、世界のBARなど。世界中のお酒を飲んでみたい。

表示価格は、ホームページ掲載時の消費税率による税込価格です。