腕時計の分解掃除ってどんな風にするの?~テスト編~

2013.1.9 更新
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新年 明けましておめでとうございます。
お正月はごゆっくり過ごされましたでしょうか?


さて、お待たせいたしました!それでは気になる分解掃除の工程の続きをご覧くださいませ。

テスト編ではさまざまな機材を使って 時計の機能をチェックし、再度必要な調整などをおこないます。
分解掃除完了まであと一歩!
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1. 姿勢差のテスト
腕時計は 腕につけて使用するので、腕の動きによって、機械式時計のムーヴメントは さまざまな角度に傾くことになります。ムーヴメントが傾くと、その角度によって重力のかかり方が変わるため、動作状況も変わります。
(このことを姿勢差といいます)

写真は、そのテスター。設定した時間ごとに6姿勢に時計を傾け、自動で姿勢差を計測してくれるんです。

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手動で角度を変えて姿勢差を計測するタイプもあります。
写真手前にあるアーム部分に時計をケースごとはさみ、テンプの動作音で誤差の度合いを計測します。

アームに内蔵されたマイクでひろった音を スピーカーから聴くことができます。
熟練の技術者であれば、この音で時計の作動状況を判断することもできるんですよ。

姿勢差のテストが終わると、ゼンマイを巻き上げて文字盤を上にしたダイアルアップの状態で 一定時間おいたあとに誤差をチェックします。

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2. 防水検査
カプセルのような形の検査機。カプセル部分に時計を入れて減圧・加圧し、時計のケースの密閉度をチェックします。

ガラスや裏ブタ、リューズなどのパッキンが劣化してしまうとケースの密閉度が下がり、汗や水などを防げなくなります。その際には、防水性が保たれるよう新しいものと交換します。

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3. 持続時間のテスト
最後に、巻き上げ機でゼンマイを巻き、キャリバー(機種)ごとに定められた時間、持続して作動するかを計測します。

写真の巻き上げ機は 風車のように回転し、実際の使用状況に近い状態で自動巻き式のゼンマイを巻き上げます。
一度にたくさんの時計を巻き上げることができるんですよ。


こうしたテスト工程の中では、こまめに調速(進み、遅れの調整)をおこないながら進めます。


これほどの作業工程があるのかと、びっくりされましたか?

ひとつの時計が動くためには、ていねいに時間をかけて分解・組立て・テスト・調整をおこないます。
そんな時計だからこそ、私たち技術者にとっても、長く、大切に使ってほしいと思うんです。

3回にわたって機械式時計の分解掃除を ウォッチラボ本社からリポートしました!
どんな風にしているのか、興味を持っていただけましたでしょうか?


本年も、9階:時計修理工房ブログ、張りきってまいります!
どうぞよろしくお願いいたします。


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2013.01.09 更新
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