おなかいっぱい、シアワセいっぱい

VOL.2「ハム屋さんのブレッツェルに首ったけ」

独特の形がユニークなブレッツェルは、ラテン語の「腕」が語源とか。人が腕組みをしたようにも、ハート形のようにも見えるのが微笑ましい。ドイツではパン屋のシンボルマークにもなっており、彼の地で見かけた時なぜか、「さすが、お菓子の家が出てくる『ヘンゼルとグレーテル』が生まれた国だな」と感じたのを覚えている。
ドイツ式ハム屋さんのガラスケースに並ぶこのパン(ハム屋さんでパンを買うというのがイイ)、目に入ると必ず買ってしまう。なんともいえない香りと風味、ツヤツヤと飴色に輝くクラストはカリッと、しかしクラムはモチモチ食感なのも魅力。水平にカットして、バターをたっぷりとサンドして食べるのが大好き。カジュアルな手土産に喜ばれるのも嬉しい。

ガツンと苦みが利いたクラフトビールのおつまみとしても登場回数が多い。
溢れんばかりにバターをサンドして。

フランス大西洋の塩の花と呼ばれる海塩がプチプチと入った、美味な発酵バター。
この粗塩がまたブレッツェルに合う合う。

Writer 北野智子

フードディレクター。唎酒師。
食べものとお酒を愛し、1日中食べ続けていたいほど食い意地が張っている。
日本の旬、歳時記、食の歴史・謂れなど食文化に興味が尽きない。
尊敬する人は、江戸時代の風俗・事物の書『守貞漫稿』の著者・喜多川守貞。
ほか愛するものはイタリアの食文化、食の本(蔵書は1000冊以上)、器やキッチンツールほか、雑貨&ステーショナリー(ともに食関連が特に)、旅、世界のBARなど。世界中のお酒を飲んでみたい。

表示価格は、ホームページ掲載時の消費税率による税込価格です。