ユーザーとムーブメントをつなぐ部品「リューズ」

2013.3.26 更新
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◎ 9階:時計修理工房


こんにちは。

今回は、時刻合わせの時に操作する「リューズ」にスポットをあてて お話ししたいと思います。
日本ではリューズ(龍頭)と呼びますが、海外ではクラウン(王冠)と呼ばれています。

リューズとは、時計3時位置に取り付けられている ネジ頭のような形の「リューズ」と、ムーヴメント内部まで届く芯状の「巻き真(芯)」、この2つの部品をあわせて「リューズ」と呼んでいます。

時刻合わせやカレンダー合わせの時には、リューズを引き出してクルクル回し針を動かします。
また、機械式時計の場合は、リューズを回してゼンマイを巻きあげます。
・・・というように、すごく大切な役割を持つ部品なんですよ。

実用的でありながらも 装飾性もあるリューズには、さまざまな形状のものがあります。
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<リューズ>
同じように見えても、微妙に大きさや高さが異なります。素材も貴金属製やステンレス製のもの、スティールにメッキ加工したものなどがあります。
飾り石が取り付けられた装飾性の高いものなどもあり、ひとつひとつ時計に合わせて作られていますので、他のリューズを時計に取り付けるというわけにはいきません。 
お手持ちの時計にはどんなリューズが取り付けられていますでしょうか?

画像2
<巻き真>
左側の先端部は、ムーヴメントの構造によって形状が異なります。 
右側はネジが切ってあり、そこにリューズの頭部分を取り付けます。 長めの巻き真をムーヴメントやケースの大きさに合わせて切断して使用します。
写真一番下のようなジョイント式タイプもあるんです。時計の構造上、修理のときに時計の前面(ガラス側)からムーヴメントを取り出すような機種に使われています。

画像3
写真のリューズは、巻き真にサビが発生しています。

リューズはケースの外側から内側に差し込むように取り付けられている部品です。
そのため、手を洗った時の水分や、日常の汗などがそのままになっていると、リューズから巻き真を伝って水分や湿気がムーヴメント内部に侵入し、故障の原因になります。
ハンカチなどの乾いた布で、時計全体をサッと拭くようにしてください。

画像4
こちらは 防水型のねじ込み式のリューズ。
防水型のリューズは、ケースに はめ込んだチューブに、ネジ式でギュッと閉まるしくみになっていて、水の浸入を防ぐ構造です。
機種によってはチューブの中にも防水パッキンが入ったものもあります。

(写真のリューズは巻き真を取り付ける前のものです。)


実は、私は このリューズという部品が大好きなんです(笑)
小さい部品ながら、そこには製作者のこだわりが 凝縮されているように感じるのです。

それに、手巻き式の時計を着けた時は、リューズをジコジコと巻き、時刻を合わせてカチンと押し込んで 時計が動き出すと、「サァ!今日も頑張ろう!」 という気持ちになります。
使用時によく触れる部品ですので愛着が湧くんです。
そう考えると、ユーザーとムーブメントとをつなぐ 唯一の部品。リューズを見る目が変わってきませんか?

今回は小さな部品、「リューズ」のお話でした。
こうした部品ひとつひとつのお話も、今後ご紹介していきますので ご期待くださいね。


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2013.3.26 更新
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