おなかいっぱい、シアワセいっぱい

VOL.17「ヘルシー夏魚で、さらさら冷や汁」

2016/7/21更新

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うだる夏真っ盛り、さすがに食欲も落ちてくる今日この頃、冷や汁を作って食欲UPを図ることにした。具材は、もうすぐ天神祭でもあることだし、ここは一つ天神さんの祭り魚「鱧」を使った、ヘルシーでシブさが光る冷や汁にしよう。

夏の旬魚で強い生命力を持つウナギ科の鱧は、美肌に嬉しいコラーゲンや、EPAやDHAも豊富。低カロリーなのもさらに嬉しいポイントだ。

一番出汁1.5カップに日本酒、淡口醤油 各大さじ1強を入れて煮立ったら、キンキンに冷やしておく。ごはんに千切りのみょうがと青紫蘇を散らし、鱧ちり2切れと梅干しをドカンとのせて、冷えた出汁を注ぐ。

写真の冷や汁は鱧が異様にデカイが、私は鱧に目がないので、捌いた生鱧一尾を買ってきて、熱湯にさっとくぐらせ、氷水に取って冷やした自家製のものだ。売っている鱧ちりで仕立てると、超カンタンではある。

鱧の淡い旨みと甘み、みょうがと青紫蘇の清々しい風味、梅干しの爽やかな酸味を従えたごはんが、冷えた出汁に促され、するすると喉を通り過ぎてゆく。
「えっ、もう終わりぃ~?」と、口をとんがらせてしまうほどの美味しさだ。

こちらもヘルシーな夏の旬魚・イサキを使い、豆腐も入れた味噌仕立ての冷や汁。同じ白身魚のスズキを使っても美味しい。

ごはんの上に、ほぐした焼きイサキ、千切りのみょうがと青紫蘇、みじん切りの生姜、薄切りにして塩で揉んだ胡瓜、くずした木綿豆腐などをチョイチョイのせる。ここにキンと冷やした味噌汁をドドッとかけ、白ごまをふる。はい、出来上がりだ。

しかし この冷や汁、最大の難点は美味しすぎて食べ過ぎてしまうこと。食欲UPが目的なのでイイといえばイイのだが、夏バテを取るか、夏太りを取るか―大いに悩むところで。

北野智子

Writer 北野智子

フードディレクター。唎酒師。
食べものとお酒を愛し、1日中食べ続けていたいほど食い意地が張っている。
日本の旬、歳時記、食の歴史・謂れなど食文化に興味が尽きない。
尊敬する人は、江戸時代の風俗・事物の書『守貞漫稿』の著者・喜多川守貞。
ほか愛するものはイタリアの食文化、食の本(蔵書は1000冊以上)、器やキッチンツールほか、雑貨&ステーショナリー(ともに食関連が特に)、旅、世界のBARなど。世界中のお酒を飲んでみたい。

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