おなかいっぱい、シアワセいっぱい

VOL.12「タコ好き大阪人の半夏生」

2016/7/4更新

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幼い頃からタコ好きだったが、大阪人のほとんどが好きだったとは、大人になるまで知らなかった。タコ焼き発祥の地・大阪にして、タコ焼きよりも、タコぶつに酢味噌か山葵醤油が好きなおマセであった。

昔から「半夏蛸」といわれ、大阪では「半夏生」の日には(今年は7月1日)、タコを食べるのが習わしになっている。田植えを終えた稲の根が、「タコの足のように田んぼに張るように」と願いつつ、タコをアテに一杯飲って、農作業の疲れを癒したことが由来とか。なんとも羨ましい。一度 田んぼの真ん中で、大きなタコの足をかじりながら、冷酒を飲んでみたいものだ。(笑)
さて 旬を迎えた夏ダコ、存分にいただこう。

「イタリアの半夏生のたこ」―イタリアの親友ルチャーナの別荘で食べた夏の一皿“insalata polpi ”(タコのサラダ)。燦々と輝くアドリア海を眺めながらの、タコと辛口プロセッコ…ああ、思い返すも至福の時間であった。

北野智子

Writer 北野智子

フードディレクター。唎酒師。
食べものとお酒を愛し、1日中食べ続けていたいほど食い意地が張っている。
日本の旬、歳時記、食の歴史・謂れなど食文化に興味が尽きない。
尊敬する人は、江戸時代の風俗・事物の書『守貞漫稿』の著者・喜多川守貞。
ほか愛するものはイタリアの食文化、食の本(蔵書は1000冊以上)、器やキッチンツールほか、雑貨&ステーショナリー(ともに食関連が特に)、旅、世界のBARなど。世界中のお酒を飲んでみたい。

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